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2014年(平成26年)6月19日 私はめでたく「米寿」を迎えた
「明日」の会の詩人石原武先生をはじめ同人10数名が、
北越谷の「レストラン」で卓を囲んで祝ってくれました。
ただ、なんとなく生きてきて、無事・大病に罹らず、
ただただ感謝々々の二語に尽きます。

 生まれは東京府下荏原郡大井町滝王子、時は大正浪漫の末期。

 私の父、由兵衛は桐生で育ち、東京で青年期を過ごしたことは間違いないが、 なぜか、父の口からその間の生活や思い出話を聞くことは少なかった。
 壮年期、不況の時代に押し流されるように、故郷の桐生に落ちてからは、60歳で死ぬまで、わたしの子ども時代から青年期にいたる間、まともな仕事にも恵まれず、貧乏のどん底で終わった人だった。
 母トキは、娘時代を何不自由無く育ったが、料理人の祖父(麻布の外国人寮の賄い をしていたという話は聞いたが、私の生まれる前に亡くなっている)の弟子のように育てた獣医師と結婚、一子がありながら、離婚。
 その頃、よき伴侶に先立たれ、残された二児を抱えて困っていた父と、再婚。私と四歳年下の弟が生まれるが、その後苦労を背負うことになった。この母に対しては、私自身二十代半ばで、収入も少なく、もう少し幸せな晩年を送らせてやりたかったと、悔やまれてならない。
 

寂虫院

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